チャイクレは地球の一番エキゾチックで謎めいた犬種ですが、生い立ちは近年まで

明確には分かっていません。１３世紀ころから中国に存在し、貿易の船乗りたちが各地へ持ち運び、初めてヨーロッパで記録されたのは１８００年代になってからのことです。当時、中国との貿易を行っていた商人が犬を持ってきましたので、それを中国の犬と命名しましたが、ある程度に毛の濃い冠毛を被っていますので、「クレステッド」という言葉も、名に付いたのです。現代のチャイクレに関する信憑性のある情報がジョアン・パルマー著（女）の本「あなたの犬」から得られます。作家曰く、「１９６６年までに数匹のチャイクレが全世界で一人の米国の老婦にしか残っていなかった。そのうちの四匹がイギリスへ運ばれた。現在この犬種はかなり繁栄しているので、イギリスのケンネル・クラブにも認められているものである」。イギリスではこの犬の最初の基準が導入され、イギリスがこの犬種の品種改良センターになっています。

チャイクレは、メキシコの犬の一種Xoloitzcuintli（Xolo）（ショロ）によく似ています。

どちらの犬種が先に現れたかというと、２つの仮説があります。第一の仮説は、ショロは確実にチャイクレーの子孫だと思われます。その裏づけとして掲げられるのは、メキシコで発掘された犬の頭蓋骨は紀元前１５００年のものと思われ、それは中国で発見された、同じような形を持ったタイタイ犬より２０００年後のものです。　同時に、真反対の仮説の支持者も少なくありません。上述のジョアン・パルマー著の「あなたの犬」によると、「メキシコのトルテカという古代民族は宗教儀式のために神殿で「ブルー色のチワワ」を飼っていた。トルテカ人がアステカ人によって征服された後、両方の犬種（ショロとチワワ）が神殿の中に贅沢に暮らすようになった。ひょっとしたらショロとチワワとの交配の結果、チャイクレーが出来上がったかもしれない」。チワワの発生をいいますと、エンドリュー・デ・プリスコとジェイムス・ジョンソンの犬種小図鑑を引用すれば、「最近のショロとチワワの交配によって、そのチャイクレー発生への関連性を立証できる」という内容ですから、チャイクレーはもともとメキシコから来たという仮設には強い裏づけが出来るのではないかと思われます。したがって、ショロとチャイクレーの起源及び親等に関する最終的結論はこれからも続くでしょう。